オイルマッサージはパートナー同士やお一人でも男女を問わずお楽しみいただけますが、背中は自分では手が届かないので誰かとペアになって行いましょう。オイルマッサージのやり方はマッサージオイルを直接相手のお肌に垂らすのではなく、自分の手のひらでしっかりと伸ばして温めてから相手のお肌にまんべんなく伸ばしていきます。
動きは「丁寧に」「ゆっくりと圧をかけて、ゆっくりとゆるめる」が基本です。一瞬の強い刺激ではなく、ゆっくり圧をかけるほうが、相手は気持ちがいいと感じます。
また、指圧と同様に上手く体重を使って圧をかけるのがポイントです。肩コリや筋肉疲労を起こしている箇所は、強い力で押さえたくなりますがいきなり強い力をかけるのではなく、除々に圧を強めるのがコツです。仕上げは力を抜き、ソフトに終わってください。上手く体重を使って圧をかけると、相手に心地良いと思ってもらえるだけでなく、施術する方も疲れにくくなります。
マッサージに慣れないうちは力加減がわからず相手に「揉み返し」と呼ばれる症状が起きてしまう場合が考えられます。(揉み返しとは…手技やマッサージなどでの、強すぎたり、間違った圧による刺激により、筋の炎症や微少な損傷がおこり、結果筋を余計に硬くしたり、筋緊張が強まることをいいます。)
それを防ぐためにも、相手に気持ちいいと思ってもらえる力加減を知るためには、きちんと会話をすることが大切です。
一般的な「ほど良い力加減」は、相手が「痛気持ちいい」と思うくらいの強さですが、気持ちいい力加減を一番知っているのはマッサージを受けている本人ですので、コミュニケーションをしっかり取り、力が強いか弱いかを確認するようにしましょう。
相手が「痛気持ちいい」と思う適度な力加減で、皮膚に対して垂直に圧を加えれば、揉み返しは起こりません。ただ、同じ箇所を集中的に揉むことも揉み返しに繋がるので、1箇所のマッサージは長くても10分以内に抑え、全体の血流を良くするイメージで、凝っている箇所以外も全体的にほぐすようにしましょう。
注意をしていても、マッサージをした相手から揉み返しが来たと言われてしまったら、運動や飲酒、入浴を避け、熱を帯びている部分を保冷剤で冷やすなどの処置をして下さい。
それでは早速マッサージを始めてみましょう!相手の方にはうつ伏せで横になってもらい、あなたは相手の頭上に立ちます。リンパマッサージは基本的に全て身体の左側から始めますので、それを頭の片隅に入れておいて下さいね。
1.手のひらにオイルをのせ、両手にしっかりと馴染ませたら背中全体にオイルを塗ります。
2.両手を肩の上に置き、背骨に沿って腰の方へまっすぐ、優しく手のひら全体に体重を乗せて移動させます。腰(お尻上部)までいったら、左右それぞれの背中の側面、二の腕を肘までくるんでから首へと戻ります。この動きを何度か繰り返します。
3.次に両親指を重ねて相手の左肩(あなたから見て右側)を首筋の方から肩先の方向へ流します。流す場所は一般的に肩揉みをする時に揉むあたりです。
4.次に両親指は重ねたまま背中の真ん中あたりから首の方へ向かって背骨の横を通りまっすぐ引いてきます。そのまま肩の前側まで親指を落とすような感覚で何度か背骨の横の筋肉を意識しながら流していきます。
5.今度は逆に先ほど通った背骨の横のラインを首の方から腰にかけて流していきます。この時も両親指を重ねた状態で流していくのですが、難しい方は手をぐーにして指の第二関節から第一関節のあたりを使っても良いですし、パーの手で指先を意識して使って頂いても構いません。肩から腰まで一気にいくのは難しいので、肩から背中の中央あたり、背中から腰、と分けて流すとやりやすいです。
6.次は自分が相手の左腰のあたりに立ち、両手の手のひら全体で腰から肩の方へとしっかりと圧をかけながら流していきます。特に肩や肩甲骨周辺は疲れている方が多いので肩甲骨の周辺を何度もくるくると円を描くように流してあげましょう。
7.同様に反対側も行います。